警察庁とJAFの合同調査(令和5年)によると「チャイルドシート使用者のうちなんと約4割が正しく使えていない」そうです
こんなデータがあるように
せっかく良いチャイルドシートを買っても、安全機能を十分に果たせていなかったら意味がありませんよね
そこで、安全にチャイルドシートを使いたい!と思っているパパママに人気なのが、ISOFIXの固定方法です
ISOFIXの普及で取り付け間違いは減りつつありますが、シートベルト固定のチャイルドシートは、安全性に欠けるのでしょうか
両方の固定方法を経験した我が家の感想や実際の口コミを集めてご紹介していきます
それぞれのメリット・デメリットが分かれば、自分たちに合うチャイルドシートの固定方法が見えてくるはずです
慣れれば簡単に固定ができるシートベルト式とは
シートベルト式とは、
車のシートベルトをチャイルドシート本体に通して車の座席に固定する方法です
3点式シートベルトの車であればほとんど取り付けが可能となります
※注)市販のチャイルドシートの多くは、2点式シートベルトに対応していません
3点式シートベルトに対応しているものばかりですので確認が必要です
※チェック)最近の車は3点式シートベルトを採用していますが、後部座席のシートベルトは中央だけ2点式でもOKでした
2012年7月1日以降に発売された乗用車から3点式が義務付けられました
・2点式とは腰の部分だけに掛けるシートベルト
・3点式とは肩と腰部分に掛けるシートベルト
シートベルト式のメリット
- 3点式シートベルトであればどの車でも取り付けができる
- 実家の車やタクシー、レンタカーなど車種を気にせず使える
- ISOFIX式より軽い
- ISOFIX式より価格が安い
シートベルト式のデメリット
- 取り付けがやや難しく手間がかかる
- 間違った取り付け方をしてしまう可能性がある
- 乗り降りを繰り返しているうちに緩んでくる(※1)
- 複数の車で使いまわす頻度が多いと付け替えが面倒くさい
- ドア側から斜めに通すので後向きに乗せる1歳頃までは通せんぼ状態になる(※2)
(※1)
シートベルトには、急ブレーキなどの衝撃で、シートベルトがロックするELR(緊急ロック)機能と、シートベルトを全て引き出すことで切り替わるALR機能(自動ロック付き巻き取り装置)があります。
ALR機能は巻き込み方向のみに作動するので、チャイルドシートを取り付けするときに緩みにくい&取り付けが比較的容易というメリットがあります
参考:自動車総合安全情報 国土交通省
(※2)
赤ちゃんを置く方法としては、シートベルトの上から赤ちゃんをそっと置くか反対のドアから赤ちゃんを抱きながら車の中に入って置くことができます
通せんぼ状態になるのはちょっと…けれどもシートベルト固定が良い!という人には、キャリータイプのベビーシートで、シートベルト固定の手があります
参考:サイベックスのベビーシート
出典:楽天市場より
ベビーシートを持ち運びすることができるので、家の中で赤ちゃんを乗せ降ろしをすれば、車で固定するよりも楽になります
もっと詳しく知りたい
・キャリータイプのベビーシートは本当に使いやすいのか?我が家のリアルな体験談
トラベルシステム対応のベビーシートはいらない?我が家で感じたメリット・デメリット
シートベルト式が向いている人
- 自家用車がISOFIX対応車でない人
- 車を使う頻度が少ない人
- 実家の車やタクシー、レンタカーなど複数の車で使用予定がある人
- 組み立てや取り付けが得意・好きな人
- 定期的にシートベルトのゆるみ確認をきちんとできる人
- 安く買いたい人
◯慣れるまでは取り付けにコツがいりますが、それさえクリアできれば安く買えるし使い勝手も悪くはありません
◯同じ車でずっと使う人は、一度つけてしまえば、定期的に緩みチェックをすればいいだけですので、案外面倒ではないかもしれません
◯複数の車で使いたい人は、取り付けが慣れるまでは大変かもしれませんが、車種を気にせず使えるので、その点に関しては安心です
簡単に固定ができるISOFIX式とは
チャイルドシートのコネクターを車に取り付けられている金具にカチッとはめ込んで車の座席に固定する方法です
ISOFIX対応の車のみに取り付けが可能となります
※注)2012年7月以降発売の車にはISOFIX取付金具の装備が義務化されています。
※チェック)車検証で車種・年式・型式を確認し、車種別適合表で適合可能かをチェックする必要があります
ISOFIX式のメリット
- 取り付けが簡単で手間がかからない
- 女性1人でも簡単にチャイルドシートを取り付けができる
- ミスユース(取り付けミス)が起こりにくい
- シートベルトで固定をしないので乗り降りを繰り返すことで緩んでくることがない
ISOFIX式のデメリット
- 取り付けができるのはISOFIX対応車のみ(2012年7月以降発売の車ならOK)
- 実家の車やタクシー、レンタカーで使う場合はISOFIX対応車かを確認する必要あり
- シートベルト式より重い
- シートベルト式より価格が高い
ISOFIX式が向いている人
- 自家用車がISOFIX対応車の人
- ささっと正確で確実に取り付けをしたい人
- よく車を使う人
- 組み立てや取り付けに苦手意識がある人
- 定期的にシートベルトのゆるみ確認ができるか自信がない人
- 子ども2人以上の予定がある人(①シートベルト式より高価ではあるが、きょうだいで使いまわしができれば高い買い物ではない②複数の子どもの面倒を見ながらの外出は余裕がなく大変なので、そんな中、装着が簡単で正確・確実性が高いのは何かと便利)
◯不器用で何かを取り付けたりするのが苦手な人は、簡単!早い!確実!に取り付けができるので安心です
◯子ども2人以上の予定がある人は、乳児に使うチャイルドシートはISOFIXだと便利だと思います
きょうだいの面倒に気を取られて、シートベルトのゆるみ確認を忘れてしまう!なんてことも可能性はゼロではありません
◯出先の駐車場が狭いこともあるので、ゆるみを直したりする手間がないのは楽
万が一取り付けし直す際も、ササっとできるので心にゆとりがもてます
複数の車に付け替えて使いたい方には、ISOFIXとシートベルトの両方使えるチャイルドシートが便利
メインの自家用車はISOFIX対応だけど
もう一台の自家用車や実家の車はISOFIXがつかえない、レンタカーでISOFIXが使えない可能性があったらどうしようという人は
ISOFIX+シートベルト固定両対応のチャイルドシートがあります
メイン車はISOFIX、たまに付け替えて使う車はシートベルト固定と分けて使えます
最近はISOFIX専用ばかりで両方使える種類は数少ないですが、Amazonでは1ヶ月で300点以上も売れているものもあるぐらい、両対応の需要はあるようです
あとは、西松屋のターン・レジェFIX-STでしょうか
それから、我が家が使っていたキャリータイプであれば、どのメーカーもだいたい両対応可能です
キャリータイプは、ベビーカーにもドッキングができて
いわゆる「トラベルシステム」対応型がほとんどです
チャイルドシート以外の使い道があって、1台5役にもなるので得した気分でした
さらに、赤ちゃんを乗せているキャリー本体が持ち運べるため、車以外の場所で赤ちゃんの乗せ降ろしが可能です
そのため、シートベルト固定で使用するとき、通せんぼになっても赤ちゃんの乗せ降ろしに苦労することがありません
ですので、両対応をお探しの方は、使い勝手が何かといいキャリータイプが一押しかなと経験上思います
もっと詳しく知りたい
・キャリータイプのベビーシートは本当に使いやすいのか?我が家のリアルなレビュー
トラベルシステム対応のベビーシートはいらない?我が家で感じたメリット・デメリット
まとめ
きちんと取り付けしているのであればどちらの固定方法も安全性に違いはありません
・正確に装着できそうか?
→取り付けにそこまで支障を感じないのであればシートベルト固定
→心配であればISOFIX固定が無難
ただし、もう一度いいます!
ISOFIXのほうが簡単に取り付けできるので確実性はアップします
が、どちらも正確に取り付けしないと安全性は結局は同じ
だから、シートベルト固定も正確に取り付けをすればISOFIXと同じく安全なチャイルドシートです
・苦手意識がなく、面倒くさがらずに取り付けができそうであればシートベルト固定の検討あり
・素早くかつ正確に取り付けしたければISOFIXを検討する必要あり
・臨機応変に使いまわしができるのは、ISOFIXとシートベルトの両方使えるチャイルドシート。何気に使いやすくて便利
とにもかくにも、自分の性格(正確に取り付けられる意識の高さ)、不器用さ、ライフスタイルを見極めて選ぶことが大事になります
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ライフスタイル別でみつける!自分にあうチャイルドシートの失敗しない選び方
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重視別でみる!①安全性②使いやすさ③安さ④いいとこどり|自分にあうチャイルドシートの選び方